棚割

今日も房総最南端館山まで車をとばす。といっても昨日から春の交通安全運動週間なので警察も多く、がらがらのアクアラインも慎重に。

棚割(たなわり)のためのデータ取りとバイヤーへのアポなし訪問が今日の仕事。
棚割というのは「棚に並ぶ商品の配置」のことで、小売店は大体半期に2回、新商品が出るタイミングで商品の入れ替えを行う。でもって各メーカーはそこに自社商品を並べてもらいわけで、そのために提案をするのである。

ロジックは色々ある。
「売れてない商品をカットして、新商品を導入しましょう」
「市場規模的にこのカテゴリーの取り扱いはもっと必要」
「たくさんは売れないけど、品揃え的に絶対なくては困る」
「人々へ健康価値を提供する意義ある商品だから長い目で育てて欲しい」
「今期はこの商品は大量にTVCMが入る」
「付き合いで置いてくれ」
「商品を置くスペースをお金払うから買い取らせて欲しい」

ロジックと呼べないロジックもあるよね笑

今回自分が提案するのはスープカテゴリー。食品マーケット自体がシュリンクする中、成長めざましいカテゴリーのひとつ。担当企業の各店舗をひとつひとつ回って、現状の棚割データを取り、持ち帰ってPCに取り込み、市場データと先方のPOSデータと比較し分析して提案する。結構手間かかる。

が、食品ビジネスは極めて「農耕民族的」。長期的視点が必要なのである。
たとえば1品新しい商品の採用が決まるとする。
それが20店舗の企業で、棚に置くだけで一日20個(一店舗一個)\100で売れるとする。
すると半年間で3600個、金額にして36万円になる。
食品の36万円はかなり大きい。
こういうのが積もり積もって何千万、何億の取引額になるのである。

なので棚割の提案は手間がかかるが、半期の自分の営業成績を底支えする意味で非常に重要。
バイヤーの意見をくみとりながら、自社製品もしっかりかつ嫌みなく棚に入れる。
アポなし訪問はそれをスムーズに行うための伏線。
たまたまバイヤーがいたので、わからないことを真摯な姿勢で教えを請う。
提案する立場だからといって相手を否定してはいけない。
営業は勝ったら負けである。