食品の価格

流通というのは基本的に安く商品を売りたい性格を持っているらしい。消費者のことを第一に考えたらそれはそうなのだが、メーカー→卸店→流通という流れがある中でどこかが損をする関係になっていることもしばしばである。WIN-WINではないのだ。


特に加工食品においては生鮮のように時価制ではないので、流通各社横並び意識が強く、一度安く出してしまったらそれが引き金となって雪崩のように市場全体に広がっていってしまうことも多々ある。基本的にいくらで卸すかということはメーカーに決定権があるが、いくらで売るかというのは流通が決定すべきことなので口出しできない。とはいっても市場の原理からやっていい価格と悪い価格があるのもまた事実である。自分の担当企業でも直近、年末ということでもあり、あり得ない価格で商品がプロモーションに入ってしまった。


こういう時、どうするかというと、上司と先方企業に行き、売価戦略の説明と、今後の是正を求める。売価の決定権はないのであくまでお願いベースではあるが。そうやって市場の価格を安定させ、極端に安値が出ないように、言い換えると価値に見合った価格で消費者に買っていただけるように最大限の努力をしているのだ。一方で流通間の価格競争も指示しないといけないから、非常に難しい。