アサヒビール名誉顧問中條氏

グロービス主催のセミナーで、アサヒビール名誉顧問「中條高徳」氏のご講演を聞いてきた。81歳とは思えない元気のよさと頭の回転の早さ、そして81歳ならではの言葉の重みとリーダーのオーラに甚く感動しました。陸軍士官学校での経験ゆえ、歴史に明るくそこに原理原則を見出そうとし、兵法をふんだんに経営に取り入れている。以下、心に残った言葉。

兵法=ベクトル合わせの学問、ベクトルの合わない人がいたら勝てない

戦争の場合、ベクトルが合わないことは死を意味する。実際の戦いになってベクトルが合っているかどうかその真価が問われる。ベクトルを合わせられる人は「徳」で指揮してきた人だ。「力」で指揮してきた人には戦場で裏切り逃げ惑う部下がついてくる。

夢は作るもの。見るものじゃない。言い換えると、夢は志すもの。

日本は世界で2番目に豊か。豊かさとは誰もが欲しいもの。しかし実際に豊かさに届いてしまうと目指すものがなくなる。夢は見ても、志すことをする人が少なくなる。夢は自然とできるものじゃない、志し、作り、目指すもの。

右手にそろばん、左手に論語を持ちなさい。

そろばん=数字やテクニック。論語=教養や人間力。現代の若者はそろばんに長けているが、常に論語を忘れちゃいけない。本を読み、文字に触れよう。偉人伝を読み、自分とのギャップを認識し、積極的にあこがれよう。

ビールはどうやって飲むのが一番か?

アサヒビール起死回生の、シンプルすぎる問い。「生ビール」が一番美味しいというこれまたシンプルすぎる答え、しかし顧客目線じゃないと気付かない答えにたどり着き、生ビールに特化した。


小が大に勝つ兵法の実践

小が大に勝つ兵法の実践